容疑者として、25歳無職の楠木が逮捕され、厳しい取り調べの末、自白しますが、裁判では一転して無罪を主張します。しかし、死刑が確定し、楠木は刑務所で自殺してしまいます。
平成元年、別件で逮捕された迫水が浦和の事件を自白し、楠木が冤罪であることが明らかになります。冤罪事件により、多くの人間が粛清されます。
さらに平成24年に迫水が出所し、解決したはずの28年前の事件の真相が明らかになっていきます。
法の世界の理不尽さを明示しながら、正義とは何か、人は組織の中でどう正義と対峙するのかを問いかける深い作品です。