2015年5月7日木曜日

631.「「反原発」の不都合な真実」 藤沢 数希

意外な事実で驚きました。

まず、原発をゼロにすると、火力発電で代替する必要があり、その結果、大気汚染で死亡する日本人が年間約3,000人増えると試算されます。

そして、原子力発電を火力発電に代替するのに必要な燃料費で年間約4兆円必要となります。これは、福島第一原発の被害者への賠償金約4兆5千万円に近い金額です。これが現在の日本の貿易赤字の要因となっています。

原発といえば、放射線が不安視されますが、実は、石炭にウランなどの多くの放射性物質が含まれているので、石炭発電が多くの放射線を発してしまいます。

原発を風力や太陽光で代替しようとした場合、原発1基を太陽光で代替する場合、山手線の内側の面積が、風力で代替する場合、山手線の内側の面積の3.7倍の面積が必要となります。しかも、陽が陰ったり、風が止まると発電も止まります。そのバックアップのために火力発電所を空焚きしていると、CO2を増やしてしまい、かえって大気を汚染してしまいます。

原子力発電に匹敵するエネルギー効率がよい発電技術が開発されるまで、原子力発電も併用せざるを得ないのでは・・・。