2015年7月29日水曜日

689.「貘の檻」 道尾 秀介

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山奥の村で32年前に父によって殺されたと思われていた女が突然目の前に現れ、駅のホームから転落して轢死します。

女がそれまで生きていたことから、32年前の殺人事件に何か裏があったのではないかと疑った容疑者の息子、辰男は、逃げるように去った故郷に戻ります。

そこで自ら封印していた記憶が蘇り、それぞれの思い違いが交錯していた事件の全容が明らかになります。

横溝正史のミステリーのような場所設定に幻想的な挿話を差し込んで独特の雰囲気を醸し出しています。ただ、少し冗長であるため、読み進めるには努力が必要でした。