2015年12月21日月曜日

798.「「太平洋戦争」アメリカに嵌められた日本」 マックス・フォン・シュラー

著者は、「日本にアメリカとの戦争を避ける選択肢はなかったのか。」と、日本人からよく質問されるそうです。著者の答えは、
「なかったと思います。」です。
ルーズベルト大統領、ハル国務長官、スティムソン陸軍長官のごップ3が日本との戦争を望み、画策していたからです。

殆どのアメリカ人は、「神に選ばれた自分達が世界で一番偉く、他の民族は自分達に従うべきだ」と考えているそうです。

そのため、現在交渉中のTPPも、実は相互貿易を発展させるためではなく、アメリカのものを強制的に買わせる仕組みだそうです。TPPにより日本社会は、様々な産業を失い、アメリカの製造・サービスを買い、アメリカのものを食べるという、アメリカ人が完璧に支配する「奴隷の国」になります。
まさに、「日米修好通商条約」のような不平等条約を再度締結することになります。

ただ、一つ救いなのは、2015年の干ばつでカリフォルニアでは田んぼが半分しか使われておらず、カリフォルニア米が段々生産できなくなっていくとのことです。2016年からアメリカは食糧不足になり、食料と石油不足に見舞われるとの予測です。

著者は、日本人は西洋コンプレックスを払拭したほうがいいと提言します。アメリカ人に対してはっきり意見を言う。難しいけれども頑張るしかありません。それが交渉でのプラスになり、本当によい両国関係を築く基盤になるのでしょう。