2016年3月4日金曜日

872.「リターン」 五十嵐 貴久

「リカ」の続編です。

「リカ」では、ストーカーのリカに本間が拉致されたところで話が終わります。

本間が失踪してから10年後。高尾でスーツケースに詰められた遺体が遺棄されます。遺体は男性で両手両足がなく、眼球、耳、鼻、舌が切断されていました。これは死亡した時に失われたものではなく、生きながら切断され、切断後も生存していたものと鑑定されました。

遺体の身元は、10年前、リカに拉致された本間と判明。リカに肉体を切断された後、リカに世話されていたものと考えられました。

迷宮入り事件を追うコールドケース捜査班の尚美と孝子は捜査に加わります。捜査が難航する中、孝子の恋人、捜査一課の奥山の連絡が途絶えました。彼の自宅に向かった二人が発見したものは・・・

「リカ」のように、リカから執拗に追いかけられるのではなく、リカが殆ど現れず、追う立場を中心に描かれているため、あまり怖くありません。

続編ということで興味が惹かれましたが、前編の恐怖を上回ることは難しいようでした。