2016年5月20日金曜日

927.「困難を乗りこえる 強い自分のつくり方」 石橋 真

著者はリクルート社でマネジャーを歴任後、社員教育の会社を創業します。

創業から8年後に創業メンバーだった役員から社長を解任され、一転して無職に。

そこから再度、人材教育会社を立ち上げ、現在では、解任された会社を売上でも従業員数でも上回るまでに育て上げました。

本書はその血を吐くような体験から結実した人生訓です。

本書は様々な読み方ができると感じました。

  • 新入社員から3年目位までは、仕事のやり方や実力の付け方
  • 中堅社員には、リーダーシップの発揮の仕方や後輩育成
  • 管理職には、グループの風土作りやNo.2の育て方
  • 経営者には、社員との向き合い方や孤独への対処法

書かれているすべてが実体験であり、生の言葉に迫力があります。

成功よりも失敗を赤裸々に語り、読者に机上の空論ではなく現実を突き付けます。

自分の体験から、失敗を乗り越えた方法論を言語化し、読者にも真似できるようになっています。

リクルートでトップ営業マン、優秀なマネージャーとなり、起業したとなれば、順風満帆のビジネス人生と見えますが、成功の何十倍もの苦悩に満ちた日々。それらの苦難を乗り越えたところに、人間としての幅や凄みが生まれたのだと思います。