2016年6月2日木曜日

936.「春狂い」 宮木 あや子

相互に全く関連がないと思っていた短編が、4話目で連作であることに気付きました。

とても綺麗で幻想的な文体です。

一人の視点で相手を見るとその真意が全く分かりませんが、その人物の視点も明かされるので、その異常な行為の整合性が分かります。

純文学のような作風で、倒錯した性欲や歪んだ愛情が生々しく描かれています。