2016年11月10日木曜日

1041.「悩みどころと逃げどころ」 ちきりん、 梅原 大吾

著者2人の学校教育に関する対談本です。

学歴に対して、梅原氏は「ないと差別される」という観点、ちきりん氏は「あっても生きがいと無関係」という観点で話しているので、話しが噛み合いません。

ちきりん氏は、「学校なんて行く価値がない」と主張しますが、自身が高学歴で学歴がない者が社会でいかに悲惨な環境に置かれるかが理解できないため、強者の奢りのように聞こえます。

梅原氏は、「黒板をきれいにしなさい」と言われると理由が分からないから反発するそうです。しかし、「トイレが汚いことは嫌い」とのこと。では、「トイレをきれいにしなさい」と言われることはどうなのでしょうか。これらは躾の問題なので、いちいち理由など説明せず、やっているうちに汚い黒板やトイレは嫌だという感性を身に着けさせているのではないでしょうか。

何度も読むことを止めようかと思いましたが、何か別の有益な話があるかもしれないと思い、読み続けました。しかし、ほとんど学校教育の批判に終わったように感じました。

4年に亘る対談をまとめた本らしいのですが、4年間も学校教育を批判し続けたことに何か意味はあったのでしょうか。