2018年2月7日水曜日

1177.「成功者K」 羽田圭介

売れない作家だったKは、芥川賞を受賞したことで人生が一変してしまいます。

テレビに数多く出演し、巨額の出演料を得て、女性ファンと次々関係を持ちます。次々と成功を収めるうちに、生活水準が上がり、性格も変容していきます。

この成功は永続するのか、仕組まれたものなのか。

著者自身が芥川賞を受賞し、テレビにも出演して、本書の表紙にもなっています。脚色はあるものの、非常にリアルに描かれており、フィクションなのか、ノンフィクションなのか、判断が付かなくなっていきます。

そして、ラストの展開はどこまでがトリックだったのか、悩むことになると思います。