2018年6月19日火曜日

1242.「誰が第二次世界大戦を起こしたのか: フーバー大統領『裏切られた自由』を読み解く」 渡辺 惣樹

フーバー元米国大統領の「裏切られた自由」の解説本です。

フランクリン・ルーズベルト元大統領は、前大統領のフーバーが主張していた公共投資による不況脱出を否定して当選したにもかかわらず、ニューディール政策を導入しました。

これが上手く行かず、その失策を隠すため、戦争介入による景気回復を狙いました。

しかし、アメリカ国民は第一次世界大戦の被害の大きさにうんざりして参戦を拒否していました。そのため、ルーズベルトは先に相手から攻撃させることを目論みました。

ドイツを挑発したものの、ドイツはこの挑発には乗ってこない。そこで、日本を挑発することとし、経済制裁、ハル・ノート、日本からの和解交渉の無視などを行いました。これらはアメリカ国民には全く知らされていませんでした。

その結果、追い詰められた日本は自殺行為とも言える真珠湾攻撃を決行し、突然の攻撃に激怒したアメリカ国民は対日参戦に意見を変え、ルーズベルトはまんまと参戦の目標を叶えたのでした。

第2次世界大戦を引き起こしたのは、ルーズベルトとチャーチルと結論づけられています。そして、ルーズベルトによってアメリカの多くの若者が犬死しましたが、世界の多くの地域が共産化するという結果に終わりました。

こんなことを認めると、アメリカ国民から激しい突き上げを食うことが分かっているアメリカ政府は、ドイツと日本に侵略国のレッテルを貼り、全ての戦争責任を押し付けました。そしてこれが、現在に続く、北方領土の占領、南京虐殺、従軍慰安婦の原因でもあります。

当時の日本政府は経済制裁で追い詰められ、日本国民が餓死するのを避けるために真珠湾攻撃に走ったとは言え、最悪の選択であり、現在の日本の問題の根源を作ってしまいました。