2025年5月8日木曜日

1714.「もう明日が待っている」 鈴木 おさむ

SMAPのサクセスヒストリー。売れないアイドルグループがそれまでなかったバラエティ番組への出演を通じて、大人のファンも獲得し大スターになるものの、最後は散っていくストーリーです。

著者はスマスマの放送作家であり、当時の舞台裏が想像できて面白いです。文章がうまいので、引き込まれます。

ときどき胸が熱くなったり、ウルッとしたりする上質の小説です。


2025年4月22日火曜日

1713.「歴史から観る中国の正体」 宮脇淳子

月刊誌のエッセーをまとめているので、1つのテーマが短く読みやすいです。

一方、それぞれのテーマに直接的なつながりがないので、1つのテーマを深堀りはしていません。

「中国」という国は中華民国の設立まで存在せず、さらには中華人民共和国とは全く別の国家です。日本人は秦の始皇帝が建国した国家がずっと存続しているように勘違いしがちですが、現在「中国」と呼んでいる中華人民共和国は、1948年に建国された80年の歴史を持つ独裁による合衆国であることを理解する必要があると思いました。

2025年4月18日金曜日

1712.「世界一楽しい!会社四季報の読み方 ド文系女子の株の達人が教える」 藤川 里絵

この本を読むと、会社四季報を読むことに興味が湧くと思います。

四季報の記事欄に注目して、キーワードから株価上昇のヒントを探っています。

著者が考える四季報から値上がり株を探す方法を語っています。

2025年4月16日水曜日

1711.「めちゃくちゃわかるよ!印象派 山田五郎 オトナの教養講座」 山田 五郎

Youtube番組の描き起こしで、既に視聴済みでしたが、文字になり各動画の内容を集約させると、理解が一層深まります。

印象派といえべ、モネとルノワールが思い浮かびますが、それ以外にも画家がいて、それぞれ独特な画法があり、写実派に近い人、筆触分割、点描などの違いがあって面白かった。

印象派がそれまでの西洋絵画を大きく変えたことが分かりました。

2025年4月10日木曜日

1710.「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」 ビル・パーキンス

資産を蓄え巨富を持って死ぬより、いろいろな経験にお金を使い、資産ゼロで死ぬ方が幸せと説きます。

お金を使うのは年を取ってからではなく、若いときの方がいい。年を取ってからではやれないことが多くなるからだと。

この主張はとても耳触りがよいです。しかし、これができるのは、既にかなりの資産を稼いだ人と、自分が死ぬ時をはっきりわかっている人ではないでしょうか。

お金を貯めこむことに夢中で節約することは望みませんが、やりたいことをそこそこやって、少しは蓄えを持って人生を終えたいお思いました。

著者も言うように、「ゼロ」で死ぬことは不可能ですが、目標とすることで人生を充実させることはできるかもしれません。

「人生で一番大切なことは思い出を作ることだ。」という主張には一理あるように感じました。

2025年4月9日水曜日

1709.「変見自在 ヒットラーは生きている」 髙山 正之

主に、米、露、中の悪巧みを告発しています。

その偏見に満ちた見解は、かえって気持ちがいいです。

日本を貶めようとするプロパガンダを暴き、朝日新聞や毎日新聞を叩く論説は痛快です。

2025年4月8日火曜日

1708.「カーストとは何か-インド「不可触民」の実像」鈴木 真弥

カーストの下にさらに「不可触民」(アウトカースト)がいて、「抑圧された」を意味する「ダリト」を自称していることを初めて知りました。

ヒンディー教のカースト制度は、生まれた家の職種により階層化されており、今でも存在しています。

この差別を失くそうと、ダリトの人に優先的に教育や職を与える枠を設けましたが、それにより高い教育を受ける子供が育つ一方、ダリトの消滅をかえって困難にしています。

インド社会の暗部を知るよい機会になりました。

2025年4月7日月曜日

1707.「投資依存症――こうしてあなたはババを引く」 森永 卓郎

「お金が増えるのは働いたときと、他人から奪ったときだけ。本人が何もしないでカネがカネを稼いでくるということは本来あり得ない。だから、投資から撤退し、預金すべきだ」といった内容です。

著者は、投機を投資と呼んでおり、本来の投資ではないと思いますが、老後資金を投資で増やすというのは私も無謀だと思います。

しかし、株主優待や配当金を目的とすれば、貯金よりは利率がよいし、万が一価値が10分の1になったも、配当が変わらなければ利率が10倍になり買い増せるので、あまり気にならないと思います。

2025年4月3日木曜日

1706.「戦略ごっこ―マーケティング以前の問題」 芹澤 連

これまで定説だったフレームワーク等が実は効果がないことを証拠によって証明しています。

差別化やポジショニングは、理解しやすく、納得感があり、説明しやすいため広まったが、実質は効果がないとのことです。

これらの理論が破壊された後には、有効なマーケティング理論が残っていませんが、勉強になりました。

ただ、やたらとカタカナ英語や略語が多いので、分かりにくかったです。

2025年4月2日水曜日

1705.「額縁のなかの女たち: 「フェルメールの女性」はなぜ手紙を読んでいるのか」 池上 英洋

タイトルから、絵画のモデルとなった女性のエピソードを語る話かと思っていましたが、それだけに留まらず古代からの女性の社会での立場や風俗なども語られとても勉強になりました。

美術から見たヨーロッパの歴史や女性たちの地位向上もよく分かり、とても面白かったです。