2013年12月12日木曜日

映画「ワンドゥギ」


【内容】
将来の展望も夢もない高校生のワンドゥクは、体に障害を持つ父親と風変わりな叔父との3人暮らし。貧しく複雑な家庭環境で隣の家に住む担任教師のドンジュにいつも口うるさく干渉される日々にうんざりしていた。そんなある日、ワンドゥクはドンジュから今まで知らなかった母親のことを知らされて・・・。

韓国映画でよく思うのは、住宅街に坂が多いこと。この映画でもソウル近郊という設定ですが、狭い坂道の両脇に小さい家が密集して立っています。
私は韓国へ行ったことがないのですが、実際の韓国の住宅街もこのような感じなのでしょうか。

ワンドゥクは、貧しい地域に住んでいますが、その地域にはフィリピンやインドからの移民が沢山住んでいることに驚きました。考えてみれば、韓国より貧しい東南アジアの国々は沢山あり、韓国に流れていくのも当然ですね。それでも意外でした。

韓国では、大学への進学率が非常に高いものの、大学を卒業しても就職できない若者が沢山いると聞きます。
そんな中で、家は貧しく援助物資に頼り、勉強はクラスのビリで喧嘩ばがりしているワンドゥクの将来は全く見えないでしょう。

それでも、彼が投げやりにならず、父や母に優しい態度で接しているのは、幼い頃から身体に障害を持ち、他人に笑われながらも一生懸命働いている父の姿から、親に対する感謝の気持ちと何とか生きていけるという信念が育まれたからだと思いました。