2014年3月5日水曜日

271.「ブランド戦略・ケースブック」 田中 洋

ブランド戦略というより、マーケティングがテーマになったケースが殆どでした。

ブランドという概念が日本で認識され始めたのは、1990年代ということでそんなに古い話ではありません。外資系企業でも1980年代からだそうです。

一番面白かったケースは、リクルートの「R25」。
New-Ring(リクルートの新規事業提案制度)から生まれた新規事業ですが、外国のフリーペーパーを真似ただけのような気がしていました。

広告費用で利益を上げているとは思っていました。
しかし、私がリクルートに在籍していた当時、利益率が約70%もあったのですがその基準には届いていないのでリクルートらしくないと感じていました。
社員のモチベーション高揚が主目的でしょうか。

「R25」は、カラー1P250万円、
一社買い取りで5,000万円だそうです。

そして、広告営業を電通に預けたことで、電通のチャネルが使えて、営業コストが不要となり、早期の事業化が可能だったようです。

しかし、これでは利益率が低く、リクルートの営業力も鍛えられず、チャネルも増えなかったのではないでしょうか。社会に対する宣伝にはなりましたが、事業としては旨味はなかったように思います。

現在では、月4回の発行を2回に減らし、首都圏配布を大阪と名古屋に広げたましたが、これは、媒体の内容を半分に薄めて、配布先を2倍にしたということでしょう。