2014年3月6日木曜日

272.「100分でわかる! シリーズ1満州事変から太平洋戦争の終わり」田原総一朗

石原莞爾、大川周明、北一輝などの人となりも説明されていて非常にわかりやすかったです。

日中戦争に突入していく日本、中国の舞台裏もよく説明されています。

陸軍参謀杉山元、海軍参謀永野修身、外務大臣松岡洋右の思惑に、海軍省の省益、開戦を望んでいたハル・ノートがからみ、日米開戦へと転落していきます。

米国とのすべての交渉が決裂したのは、米国が暗号解析ソフト「マジック」で日本の手の内を全て把握していたためでした。この情報収集力の差は現在でも歴然です。

「戦争を抑えたら内乱になる可能性があった。」
当時、そう考えられていたそうです。つまり、国民自身が戦争を望んでいたということでしょうか。
そうだとすれば、それは国民に耳障りのいい情報ばかり与えられていたからではないでしょうか。

例えば、日本の敗戦が確定的になっていたにも関わらず、ポツダム宣言について下記のような報道がされていました。
「笑止 対日降伏条件」(読売・報知)
「政府はポツダム宣言を黙殺」(朝日)
「笑止米蒋、共同宣言、自惚れを撃破せん」(毎日)

常識を疑い、自分の頭で考えることを習慣にしたいと思います。