2014年3月7日金曜日

273.「晴天の迷いクジラ」窪 美澄

子供の性格や生き方は、その子の父親の仕事と母親の関わり方で形づくられるのだなと思いました。

農家、漁師、サラリーマンの父と
無関心、したたか、過干渉の母に育てられた3人がそれぞれの環境で歪んでいき、ついには死を選ぼうとします。

心に傷を持つ者達が、互いの傷を知ることで、苦しいのは自分だけではないことを知り、自分の傷を受け入れていきます。

「生きているだけでいいんだ。ただそれだけでいいんだ。」
という言葉に共感し、ほっとしました。