2014年5月24日土曜日

356.「海の底」有川 浩

著者の自衛隊三部作の3作目です。3作のうち、個人的には、これが一番好きです。

謎の巨大ザリガニが横須賀を襲い、人間を喰らい始めます。命からがら潜水艦に逃げ込んだ2人の自衛官と13人の子どもたちの6日間が描かれます。

荒唐無稽な大枠ですが、その中で子供たちのヒエラルキーや自衛隊出動に二の足を踏む政府の無策ぶり、日本の中の米軍基地、自衛官の発泡制限などの問題が提起されています。

その中で、とても美しい恋愛話も表現されており、とても心に残る作品でした。