国民人気が高い若手の総理大臣とソックリの売れない舞台役者・加納慎策が、影武者として活躍するという内容です。この構成にはあまり目新しさを感じませんでした。
ただ、定められたスピーチを原稿なしで情感を込めて読むというのは役者の十八番なので、政治家として元役者は向いているのかなと思いました。
政治に全く興味がなかった振作慎策の打つ手がことごとくうまく行ってしまう点に行き過ぎ感はあります。
しかし、派閥の争い、憲法9条の解釈、官僚との駆け引きなど、現在でもスッキリしない政治問題がやさしく語られ、強引だがやってもらいたいと思えることを慎策がやってくれるので、爽快感はあります。
ラストは、そうやりたいのは分からないでもないが、必要あったのかなという終わり方でした。