2015年12月8日火曜日

785.「沈みゆく大国アメリカ 〈逃げ切れ! 日本の医療〉」 堤 未果

政府の諮問委員会は、驚くほどの利益誘導装置となっているようです。

以前から耳にしていましたが、竹中平蔵氏を通じ、パソナが巨額の利益を手にしました。その分、国民は社会保障や安定した雇用を奪われました。

本シリーズでは、アメリカの社会保障の、特に医療制度の悲惨な状況に同情を禁じ得なかったのですが、実は、日本の社会保障の切り崩しもすでに進んでいます。

それは、諮問会議の「規制緩和」という正義の御旗によって、いとも簡単に崩されてしまいました。本当の悪人は善人の顔をしています。

前半の読んでいて本当に憂鬱になりました。世界に誇れる国民皆保険制度が外国の金融機関と製薬会社に切り売りされようとしています。このままではアメリカの二の舞いになります。

しかし、アメリカでも失敗に終わったオバマケアからの脱却する動きがあり、日本でも地域医療を再生させる動きがあることを知りました。

まずは、医療制度の問題点を知ること。そして、知ったら傍観せずに、市議会や都議会といった自治体の議員と話をすることが出来ることの第一歩だと感じました。