2015年12月30日水曜日

807.「日本人を狂わせた洗脳工作 いまなお続く占領軍の心理作戦」 関野通夫

WGIP(War Gilt Information Program)とは、GHQによる「戦争についての罪悪感を日本人の心に植え付けるための宣伝広告」です。

WGIPについては、その存在が疑問視されていました。果たして、単なる陰謀論か、それとも恐るべき洗脳計画なのか。

著者は、国会図書館の膨大な資料のなかから、WGIPに関する資料を発見し、本書を表しました。

一般命令第四号 マッカーサー総司令部(GHQ)1945年10月2日
「各層の日本人に、彼らの敗北と戦争に関する罪、現在の窮乏に対する軍国主義者の責任、連合国の軍事占領の理由と目的を、周知徹底せしめること」

これがWGIPの目的です。すべての日本人に敗北感と罪悪感を植え付けることを目的としています。そして、その手法の一つが極東国際軍事裁判です。

Ⅰ. 背景
公式の定義により、日本人の戦争犯罪は、下記3分類に分類される。
A. 国際条約、協約あるいは保証に反して、侵略戦争を計画、準備、開始および推進したか、前記の完遂のための共謀あるいは謀議に参加したこと。
B. ・・・・・・
C. ・・・・・・

このAに該当するとされた人がいわゆる「A級戦犯」です。A、B、Cは一般に認識されている罪の重さではなく、単なる小段落です。GHQの直属組織であるCIEがA,B,C級という戦犯を独自に創りだしたのです。

A級戦犯とは、それまで国際法に存在しなかった、「人道に対する罪」と「平和に対する罪」により裁かれました。
これは、人は法律によってのみ罪に問われるという「罪刑法定主義」と
罪を問われる行為を行った時点で有効であった方のみによって裁かれるという「刑罰の不遡及」という「法の支配」を平然と無視した行為です。

War Gilt Information Program 1948年2月8日
3. 広島(及び長崎)への原爆投下や戦犯裁判における超国家主義東条元首相の証言に関して、日本人が持っているか、或いは持つかもしれない態度に対する対策としての情報或いは何らかの活動を具現化した(WGIP)第三期の活動を提案する。

広島(及び長崎)への原爆投下とは、一般市民の大虐殺、
東条元首相の証言とは、「この裁判は、勝者による復讐劇だ」という発言です。GHQはこれらが日本人の思想に影響を及ぼすことをおそれ、WGIPで封殺したのでした。
そして、この活動は大成功し、日本人から米国に対する悪感情を取り除き、現在の友好関係(いいなり)に至っています。