2015年12月31日木曜日

808.「日韓 悲劇の深層」 西尾 幹二、 呉善花

韓国は、経済的には先進国の仲間入りを果たしたものの、実際には、政治的にも社会的にも、国のあり方としては、いまだ前近代の遺制を濃厚に残すアジアの一国に他ならないそうです。

そして、その前近代性の直接的な基盤をなすものが、李氏朝鮮という500年もの間続いた、専制主義王朝国家です。ここが日本の歴史性と大きく異なるところだそうです。

よって、日本人が韓国人に話し合いましょうと言っても、うまくいきません。だから当面は、日本人の知恵である「間」を置くこと、そして立ち向かって行くことが大切と、著者は主張します。

また、韓国は、「ドイツは戦後責任を果たしたが、日本は十分に果たしていない」と非難しますが誤りです。

1. ドイツは侵略戦争に対して、いかなる謝罪もしていません。
ヨーロッパは、絶え間なく侵略をしあっていた地域なので、ドイツにしてみれば、なぜ我々だけが謝罪しなければならないのかと考えています。
では、ドイツは何に対して謝罪したのかというと「ホロコースト」です。「あれはナチスがやったのだから関係ない」と言いたいのですが、そう言うと貿易ができなくなってしまうので謝罪せざるを得なかったのです。

2. ドイツはいかなる国とも未だに講和を結んでいません。
どこの国もドイツから賠償金を受け取っていません。ドイツは個人賠償はしましたが、国家賠償をしていません。
それに対して、日本はサンフランシスコ講和条約で講和を結び、国家賠償をすべて果たしました。なぜか一緒に戦った韓国に対しても、日韓基本条約により、「完全かつ最終的」に解決しました。
だから、日本の国際的な責任は完全に終わっています。

ドイツよりも、戦後責任を果たしていると言えます。