2016年1月6日水曜日

814.「断末魔の中国経済 韓国・台湾まとめて無理心中」黄 文雄

「これからは中国の時代」と、中国語学習を勧める人がいますが、そもそも「北京語」が中国国内で普及していません。

蒋介石も鄧小平も「北京語」を話せなかったそうです。そんな中国の一地方語を学習するメリットはあるのでしょうか。

中国経済は、経済人、財界人にも知ることが難しいそうです。なぜなら、中国では経済は政治の一部であり、文化、芸術、スポーツ、言語、宗教もすべて政治に一元化されているからです。

「中国では、みずから「技術開発」の努力をするよりも、パクリか、「商標ゴキブリ」が世界にその名を知られている。業者と政府が結託して世界の有名ブランドの「商標」を先に登録し、中国で生産するか、外国企業にその商標を売る」と著者はいいます。確かに、日本の特許公開公報を中国で出願したり、「クレヨンしんちゃん」といった日本の商標を中国で出願することは日常茶飯事です。

とはいえ、こういった短期的な利益を追い求めた結果、技術的な蓄積はなく、中国で信頼されるブランドも育っていません。人件費が上がっている現状で、外資が生産を他国へ移したら、もはや回復する術はないと思います。