2016年8月29日月曜日

998.「日本共産党秘録」 大下英治

「共産党秘録」というから、共産党の隠された事実を明らかにする内容かと思って読み始めましたが、共産党の良い面ばかりに焦点を当てた宣伝本のような内容でした。

共産党は確かに労働者の側に立ち、劣悪な労働条件や労働環境の改善に努めて来た貢献は大きいと思います。政党助成金も受け取らない姿勢もたいしたものです。非正規雇用拡大やTPPなどの新自由主義に反対する行動も同意できます。

一方、天皇制を廃止し共和制へ移行するという主張は日本の社会基盤、歴史、思想基盤を壊すものです。そして、憲法9条を堅持し自衛隊を消滅されるというのは侵略国がすぐ近くにある現状では亡国を招きます。

労働者保護という観点では存続してもらいたいですが、経済、外交、国防という観点からは、これ以上勢力を伸ばしてほしくない政党と感じました。