舞台は、新興住宅街。ダイエーがあり、景気が悪化していっていることから1990年代と思われます。
小学4年生と中学2年生の結佳を描くことで、成長期の少女の心と性を描いています。
小学4年生では、自分の中の性に気づくとともに、自分の骨が拡大する街と同じように成長していきます。
中学2年生では、行き場のない感情が開発中止によって閉ざされてしまったトンネルと重なって閉塞感に押し潰されていきます。
クラス内カーストの下位層からも弾き出された結佳は、階層の重圧から解き放たれ、自分の価値観を手に入れます。
その時に、それまで嫌いで仕方がなかった白い街(=成長期の自分)を好きになれたのではないでしょうか。