2017年1月6日金曜日

1074.「悲しみのイレーヌ」 ピエール・ルメートル

カミーユシリーズの第一作目にして、著者のデビュー作です。
日本では、シリーズ二作目の「その女アレックス」が最初に出版され、大ヒットしました。
出版されなかったので第一作目は凡作かと思っていましたが、とんでもありませんでした。一作目も非常に面白い。むしろ、僕には本作の方が面白かったです。

理不尽な猟奇殺人。しかも、それにも実は意味が隠されていました。2部制だが、第1部が圧倒的に長いのはなぜかと感じていましたが、それにも大きな意味があります。

そして、エンディングに向けて、どんどんスピードアップし、衝撃のラストを迎えます。

本作を読んでから、「その女アレックス」を読んだ方が、カミーユの苦悩、警察での人間関係など深みが出て、より楽しめると思います。