2017年1月13日金曜日

1078.「日本人が知らない最先端の「世界史」」 福井義高

「世界史」というタイトルですが、取り扱っているのは近現代史に限られます。
それも、歴史という時の流れではなく、大東亜戦争における、謎とされているテーマに対して、新たな見解を提示しています。

ルーズベルト大統領の周辺には共産主義者のスタッフがいたという話がありますが、これを具体的に明かしています。

ルーズベルト政権中枢にスターリンの工作員が多数浸透していたことがヴェノナ文書で明らかにされているそうです。

特に、ソ連のエージェントだった財務省高官ハリー・デクスター・ホワイト。彼はIMF設立で中心人物でしたが、「ハル・ノート」を作成し、それによって日本政府を追い詰め、真珠湾攻撃の引き金を引かせました。これを、ホワイトの名前に由来してか、「雪作戦」というそうです。

移民についても欧州の歴史から考察しています。
移民労働により競合する自国労働者の賃金が非常に低下する一方で、移民労働を利用する企業や個人が大きな利益を受けます。要するに移民受入策とは、「所得格差を拡大する貧困化促進策」だそうです。

日本でも、労働力人口が少なくなる分を移民で賄おうという声が大きくなってきているように思います。
しかし、主にそう主張する人をよく見ると、「移民労働を利用する企業や個人」ではないでしょうか。そして、ヒューマニズムの観点などから「自国労働者」もこれに同調していますが、その結果は「自国労働者の賃金が非常に低下」し、自らの首を締めることになります。