5つの短編を組合せた連作小説です。
5人の高校生(男二人、女三人)のグループの織りなす青春小説です。一人につき一短編でそれぞれの目から見た四人を描いています。
5人ともそれぞれ特有の「かくしごと」があり、それを隠しながら他の人より相手をよく分かっていると思い込んでいます。
しかし、「かくしごと」があっても、結局は相手の気持ちが分からないという人間の機微がよく表現されています。
タイトルに挟み込まれている「」にも意味があり、読み終わってやっと気づく、凝った作りです。最後まで楽しく読めました。