2018年1月19日金曜日

1169.「デザインの誤解 いま求められている「定番」をつくる仕組み」 水野 学、 中川 淳

物を作りさえすれば売れた高度成長期、機能を追加していけば売れたバブル期を経て、画期的な機能を生み出しにくくなったデフレ期が続いています。

商品の価格が下がる一方で、企業は差別化を図ろうとし、デザインの分野でも派手なデザインに走った挙句、アップルなど外国企業の商品の後塵を拝するようになってしまいました。

著者はその理由を「機能デザイン」と「装飾デザイン」で分析しています。

日本企業は、「装飾デザイン」というドーナツの外縁に走ってしまったため、ドーナツの中心たる「定番」商品がすっぽり抜けてしまったという指摘です。その結果が、テレビのリモコンに見られるような使いにくい製品ばかりで日本製品が売れなくなってしまいました。

「機能デザイン」から離れないで、ブランド構築するための「ブランドデザイン」を目指していくべきとの指摘は、その通りだと思いました。