本書は、無印良品、大戸屋、セコム、公文の日本企業4社がいかにして海外で成功したかを解説しています。
私は、企業がブランドを創るには、フィロソフィー、高品質、欧米市場での成功が不可欠と考えています。
本書では、成功の鍵がコンセプトであると明言しています。
フィロソフィーが企業のあり方とすれば、コンセプトはビジネスのあり方と考えられるので共通していると思いました。
この4社が海外で成功した理由は、日本文化で育まれたコンセプトが、海外で共感を得られたことです。
単に、サービスを売るのではなく、サービスによって社会にどう貢献したいかが明確であり、そのコンセプトが受け入れられました。
ただ、この日本風のコンセプトを海外で根付かせるには、文化や社会的インフラなど現地ならではの障害があります。
各企業はこれらの壁に悩まされながらも、それでもコンセプトは変えずに、各国の状況に沿って調整しながらも、根気よく現地社員の精神を変えていくことに成功したと思います。