2018年2月20日火曜日

1182.「中国「絶望」家族: 「一人っ子政策」は中国をどう変えたか」 フォン,メイ

中国共産党は、文化大革命で家族制度を破壊し、一人っ子政策で人口構成を破壊してしまいました。

鄧小平が1980年頃に2000年までに国民一人当たりのGDPを4倍の1000ドルにするという目標を立てました。たった20年でGDPを4倍にすることは不可能です。

そこでその手っ取り早い方法として考えられたのが人民を減らすこと。その具体策が一人っ子政策でした。

その具体的方法は、二人目の子供には高額の罰金を課すこと、妊娠後期に入ってからでも強引に中絶させること、強制的に不妊手術を受けされることなどです。

1983年の1年間に避妊手術を受けさせられた人は、2000万人以上だったそうです。

その結果、一人当たりのGDPは1000ドルを超えました。しかし、人民の高齢化、男児偏重、将来的な労働力の大幅減少という深い爪痕を残しました。

中国では面倒を見てくれる子供がいない高齢者が増加し、結婚できない男性が社会問題化し、製造業を担う労働人口も急速に減少していきます。今後さらに問題が浮き彫りになるものと思われます。