2019年1月8日火曜日

1321.「日本国紀」 百田 尚樹

歴史に正解はなく、多くの資料を著者の考えで組み合わせて作られたストーリーではないでしょうか。

もちろん、史実に基づかないストーリーは論外ですが、史実をどう解釈するかは、著者の歴史観によるところが大きいと思います。

本書は百田さんの歴史観によって組み立てられた歴史だから、百田さんの選択や物の見方が色濃く出ています。しかし、決して史実には反していないし、捏造もありません。

この本の目的は、日本人の誇りと尊厳を取り戻すことのように感じました。そのため、これまでの歴史教科書の通説とは異なった部分があり、自虐的な記載はありません。

この本を批判する人は、日本人が自国の歴史に誇りを持つことが許せないように見えます。それは、日本人を自虐の状態に起き、周辺国の属国に成り下がることに正義感、安心感を感じるからではないでしょうか。反省し続けることにある種の快感を感じているかのようにすら見えます。

本書で特筆すべきは、南京大虐殺がプロパガンダであったこと、従軍慰安婦が吉田清治の創作話であったこと、終戦時にそれまで友人だと思っていた朝鮮民族から搾取と強姦をされたこと、GHQ(=アメリカ)のWGIPによって日本が自虐思想に洗脳されてしまったことを明確に記述した点です。

これまでにもこのことを書いた本はありましたが、現時点で50万人以上の人がこれらを読んだことの意義は非常に大きいと思いました。