中国と韓国の資金と人の外国への進出は目覚ましいです。
中国は力づくで領土を奪い、大量の移民を輸出し、模倣品を流通させ、不動産を買い漁ります。
韓国は日本の悪口を言いまくり、強姦による3万人のライダイハン(ベトナムの混血児)と嘘による3万人のコピノ(フィリピンの混血児)を生み出し、性産業を輸出しています。
これではどこの国でも歓迎されないでしょう。各国は韓国を見捨て始め、韓国の唯一の保護国である中国も各国から警戒を強められています。
両国の経済が破綻する日は近いと思われます。その時には経済協力や移民などで一定の距離を置くべきと思われます。その負担は非常に重く、助けたとしても将来、恩を仇で返されることが過去の経験から予想できるからです。
単身女性の3分の1が年収114万円未満で、その中で10~20代女性を特に「貧困女子」と呼んでいます。本書はその層より下の「最貧困女子」を取材しています。
この層の女性たちの主な収入源は、セックスワークです。出会い系サイトに毎日書き込みをするか、それすらできない場合は、繁華街で立ちんぼします。家がない子も多く、ラブホテルか、ネットカフェか、ファミレスで一夜を過ごします。
多くの子が子供時代に育児放棄や性的虐待を受けており、お菓子を食べて飢えを凌いできた結果、肥満しています。そして、セックスワークに対する抵抗感が低く、セックスワークしか収入の手段がありません。その結果、妊娠、出産することとなり、シングルマザーとなることも多いようです。
学校も途中で行かなくなっているため、文字を読むことに苦手意識を感じ、公共施設に相談すると子どもを養護施設に入れられてしまうとおそれているため、生活保護の申請などもできません。
そして、精神的に病んでゆき、セックスワークの中でも最下層の仕事に追いやられ、最貧困から抜け出せなくなっていきます。
この悪循環をなくすには、どうすればよいのか、すぐには思いつきません。ただ、個人の努力だけでは解決できそうもなく、行政の施策が重要だと思いました。
非常に実用的な本です。
他人から一目置かれる方法が豊富かつ具体的に示されています。
これまで思いつかなかった発想に富んでおり、具体例もあり、根拠となるバックデータも提示されています。
実行すれば、他人から軽く扱われない効果が期待できそうです。
なかなかよくわからない葬式。
普段は殆ど考えないし、準備も全くしていません。
しかし、家族が亡くなると急に必要に迫られ、殆ど自分で考えることもなく、葬祭業者に任せっきりになります。
そして、請求書を受け取っても、明細内容はわからず、実際にやっていない項目が含まれていたりします。
本書は、日本の非常に高額な葬式の内容や歴史を解き明かしてくれます。
2007年の調査では、葬儀費用の全国平均は231万円です。
アメリカは44万4000円、イギリスは12万3000円、ドイツは19万8000円、韓国は37万3000円でした。
日本だけ飛び抜けて高いです。
その内訳は、
葬儀一式費用が142万3000円、
飲食接待費用が40万1000円、
お布施・心付けが54万9000円、
です。
しかし、葬式は法的な義務でないため、やらなくても罰せられません。
白洲次郎さんの遺言は、「一、葬式不要 一、戒名不用」であり、その葬儀は親族が集まって酒盛りをしただけだってそうです。
私も葬式不要、戒名不要で逝きたいと思いました。
新潮45に掲載された13の殺人事件に関する記事が一冊にまとめられています。
この中で覚えていたのは、
井の頭公園「バラバラ」殺人事件
世田谷「青学大生」殺人事件
ですが、詳細を初めて知りました。
殺人事件者は、実に身近な所に潜んでいると感じました。彼らは殺人に抵抗がありません。刑務所へ入っても反省しないどころか、恨みを募らせます。そして、他の受刑者から新しい手口を学び、凶悪化して世に放たれます。
殺人者たちは皆一様に身勝手です。自分の都合で他人の命を奪っています。そのことに良心の呵責はありません。
そして、想像力が欠如しています。他人を殺めることがどういうことか、それにより自分がどうなるかということを全く考えません。
江戸川乱歩生誕120年記念オマージュ第3弾です。
乱歩の文体を貫くのか、自分の文体で行くのか、どっち付かずの中途半端な印象です。
なかなか事件を描かず、人間関係や人物描写を説明するうちに本の半分を過ぎてしまいます。そのため、あまりテンポが良くなく、読み進めるのに少し苦労しました。
その後の展開も辻褄があわず、結末に向けたご都合主義に見えます。独自の発想は面白いのですが、少年探偵団の世界観を損なっているように思いました。
著者は、既存の世界観に囚われず、自分の世界観でオリジナルの話を書いた方が実力を発揮できるのではないでしょうか。
2014年4月16日起きた「旅客船セウォル号」沈没事件を題材に、韓国人の思考、習慣、技術などを詳らかにしています。
沈没事故だけで一冊の本になるのか疑問でしたが、この事件には多くの問題が絡んでいるので、多様な面から解説しています。
なぜ、沈没したのか、
なぜ、「造船大国」と自称する韓国が日本の中古船を購入したのか、
なぜ、安全検査が機能しなかったのか、
など、様々な疑問点が挙げられています。
問題の核には、「ケンチャナヨ(いいでしょ)」という思考様式があるようです。
実用書を期待していましたが、言語学に関する学術書の入門書という感じです。
このテーマで一冊が書かれているのではなく、いくつかのトピックスのうちで、一番売れそうなものを標題としたようです。
商標について書かれた部分が面白かったです。商標登録出願の拒絶理由の一つに、「商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」があります。
たとえば、商品「牛乳」についての商標「おいしい牛乳」です。これを「明治のおいしい牛乳」とした場合、登録されるというのです。その理由は、「自他識別力を商標が持つためには、協調の原理違反が必要」だからだそうです。「明治の」とあたまにつけることで、どこの会社が出しているおいしい牛乳なのかわかる、つまり、自他識別力が出るからだそうです。
著者のいう「自他識別力」は、正しくは、「自他商品識別力」といいます。これは、商標が付された商品が他人の商品と区別できる機能をいいます。「自他商品識別力」をベースに、「出所表示機能」「品質保証機能」「広告宣伝機能」があります。著者が言っているのは、「自他商品識別力」ではなく、「出所表示機能」のことです。
日本SF大賞と吉川英治文学新人賞を受賞したシリーズの第1作目に加筆したものです。
近接戦戦闘兵器、「機甲兵装」が開発されてから、世界の民族紛争やテロの形態が全く変わってしまった近未来が舞台です。
日本国警視庁は、それまでの機甲兵装と設計思想が全く異なり、性能も大きく凌駕している「機龍兵装」を入手します。その操作には非常に高い身体能力と経験が要求されるため、元傭兵、元ロシア警察官、元テロリストの3人と警察官として雇用契約を交わします。
そんな中、不法入国者と見られる3人が機甲兵装をまとい、地下鉄の駅に籠城します。SATの最新型機甲兵装6体がこの事件を担当し、機甲兵装はサポートに回ります。当初は、単純な立てこもり事件と見られていましたが、その実態は巨大な組織に巧妙な罠で、裏には陰謀が回らされていました。
巨大なスケールで描く、警察小説と冒険小説を組み合わせた娯楽小説です。警察内部の対立やその狭間で奮闘する警察官、世界中の民族紛争やテロリズムがうまく書き出されています。非常にスリリングなエンターテイメント小説です。
私は、数学に対するコンプレックスがありました。
中学生の頃からわからなくなり、高校では全くついてけず、授業中は完全な睡眠学習。
幸い、高校2年から数学は選択科目になったので、高校を卒業できたようなものです。
しかし、連立不等式やsin, cos, tanなどは、これまでずっと、さっぱり分かりませんでした。
子どもが高校生になり、何かよい参考書はないかと探したところ、本書の評判がよかったので購入しました。そして、まず自分で勉強してみたのです。
本書のよいところは、まず、薄いところ。薄いにもかかわらず、説明は必要充分な内容を満たしています。
そして、解説が分かりやすい。一度解説した内容をその後の説明でも何度も繰り返してくれます。
一冊やってみて、内容を完全にマスターしたわけではありません。しかし、内容を理解することができました。全くわからなかった数学が腰を据えて本書に向きあえば、しっかりマスターできるということが確信できました。そして、数学は未来永劫、自分には理解不能なものだというコンプレックスは、やってみれば何とかなりそうだという思いに変わりました。
将来、時間ができたら、今度は問題集にも取り組んでみたいなと思いました。
「ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」 の続編です。
前著は論理構築トレーニングと様々な課題に対する思考の事前準備をテーマにしていました。これにより、問題が起こった時に、その場で考えずに直ぐに対応できることを説いています。
その方法は、テーマを定めてA4の紙に思いついたことを書き出すことで選択肢が明確になり、最適案を事前に選定できるということでしょうか。
本書は同じ方法の副次的効果について一冊の本にしたものです。頭の中に渦巻く様々な否定的な思いを書き出すという過程でカタルシスが生まれるとともに、全体を俯瞰して、冷静に対応できるようになるというものです。
前回よりも、著者の実体験が書かれているので共感を持って読めます。
ただ、本書の一章と二章は不要であったと思います。これにより、この方法の必要性を強調することが目的と思われますし、ないと本としては薄すぎてしまうので入れたのではないかとは思います。
しかし、一章で書かれたステレオタイプの日本批判のグローバリズム推奨は底が浅いと感じました。日本の悪い点とアメリカの良い点ばかりを比較しても意味がありません。アメリカに悪い点はあるし、世界は日本とアメリカだけではありません。
二章の根拠なき日本人批判もうなずけません。高度経済成長までの日本の成功の秘訣を語っていますが、それは批判された日本人気質があってこそ成し遂げることができた面もあります。
どうもコンサルタントだった方は、財務省と日経新聞のプロパガンダに毒されているように感じました。
方法としては、効果も期待できるし、著者の実体験から得られた内容なので非常に優れたものだと思います。
一冊丸ごと太宰治をテーマにしたミステリーです。
一巻で田中によって狙われた初版本の「晩年」は、アンカット版で、「自信モテ生キヨ 生キトシ生クルモノ スベテ コレ罪ノ子」との太宰直筆の書き込みがありました。
今回は、それとは別の、田中の祖父が持っていた「晩年」の初版本を巡る謎で、太宰自身の特別な書き込みがあります。
田中によって大怪我を負わされた栞子ですが、田中の頼みを受け、この「晩年」の行方を探しますが、それにより47年前の因習が明らかになります。
古書の世界は奥が深く、それに囚われた人たちの闇も奥深い。本巻では、田中の祖父と栞子の祖父、田中と大輔の祖父、そして栞子の祖父たちの因縁も詳らかになります。
シリーズの最終話に向け、さらに謎は深まり、一層興味が高まります。
積極思考の本です。
「不安になれば、失敗する選択をするから状況は悪くなる。だから、心配するな」というのが基本的に主張している内容です。
本や研修でいろいろな知識を得ても実行できないのは、気分が乗らないのが原因とし、だから感情を前向きにしようと、薦めています。
効果はわかりませんが、気分が落ち込んでいるときには、気分転換できるかもしれません。

心理テクニックにより、一目置かれるようになるのかと思い読み始めましたが、自分の行動をよくすることで一目置かれることを目指すようです。
相手への働きかけではなく、自分がすべきことが書かれています。その内容は特別なことではなく、仕事場での基本行動です。著者の体験から、著者が効果があったと思う行動を薦めています。例えば、誰にでも挨拶するとか、職場の人と雑談をするとかです。
20の微差リストというものがありますが、どれも新入社員が周囲から好かれる人になる行動指針のようなものです。これをやったからといって、一目置かれるようなるとは思えませんでした。
新入社員向けの職場マナーなどを、それをすることにより「一目置かれるようになる」と切り口を変えて見せています。20代前半の、周囲に可愛がられることが成長につながる時期の方には参考になると思いました。
様々な文芸誌に掲載された短編をまとめています。
著者があとがきで述べているように、明確な共通するテーマはありません。
いつもの陰鬱な文体をそのままに、短編としているため、話の辻褄が合わないシュールな話に仕上がっています。
「三つの車両」と「セールス・マン」を読んでいて、子供の頃に教科書で読んだ安部公房の「赤い繭」を思い出しました。
江戸川乱歩生誕120年記念プロジェクト第一弾です。
現代の人気作家5人による短篇集です。面白かったのは、一作目と五作目です。
一作目は、双子の子どもたちの物語。一つの事件を解決したことで二人の将来の方向が定まり、少年探偵団シリーズの根幹をなす二人になることを暗示しています。万城目学さんなりの独自の仮説が昭和初期を思わせる怪しい雰囲気とマッチして、面白い話になっています。
五作目は、怪人二十面相の嘆きの物語。昭和初期からの80年の長きに渡り、派手な事件を演出し続けてきたことの苦労をぼやきます。恨み節を読んでいくと、「そう言えばそうだな。」と妙に納得してしまいます。
それぞれの著者が、「少年探偵団」という一つのテーマに対して自分のカラーを出して描いた作品がそれぞれ面白かったです。
「魔女は甦る」の続編です。

前作で全て処分されたはずの特殊薬物〝ヒート〞が再び少年たちの間に流通しました。局地戦用に開発された〝ヒート〞を打つと、痛覚が失われ、筋力のリミッターがはずれ、殺意のみに支配される殺人マシーンと化します。
麻薬捜査官の七尾は、〝ヒート〞の売人、仙道を捕らえようとしますが、いつも後手を踏み、取り逃がしてしまいます。そんな時、暴力団幹部の山崎が仙道確保に向けた提携を持ちかけます。七尾は、山崎の持つ圧倒的な情報力に抗えず、手を組みます。
しかし、捕獲直前で、仙道は殺され、殺害現場から七尾の指紋がついた凶器が発見されます。七尾は容疑者として逮捕されますが・・・
七尾、山崎とも非常にキャラが立っており魅力的です。それぞれのキャラがうまく回ることでテンポよく話が展開します。そして、ストーリーは二転三転し、意外なラストを迎えます。
前作を読んでいなくても楽しめますが、先に読んでおくと一層世界観を体感できるので、お薦めします。第一級のエンターテイメント小説です。
中国からの攻撃に対する進むアメリカの反撃がテンポよく、どんどん読み進めることが出来ました。
その一方、多くの犠牲は払うものの、アメリカの思惑通りに次々と事が進んでしまうので、ご都合主義に感じてしまう点もあります。
サイバー攻撃で、原子力発電所や金融システムがコントロール不能にされたものの、中国がやったという明確な証拠は実は見つかっていないように思えます。
その状況で宣戦布告もせず、中国に侵入し、空爆を行うというのは、アメリカの権益が世界の正義だという思想が根底にあるように感じられました。
スリリングで面白い冒険小説であることは間違いありません。